本日のブログは地下水涵養の話の続きを書くつもりだったのですが…
日経電子版で衝撃的なニュースを見つけてしまいましたので、急遽テーマを変更し、こちらのお話を。
トヨタ、ROE目標20%に倍増 世界の車大手でトップ級(12月25日)
ROE20%(!)という水準は、(当然ながら)従来の事業モデルをがらっと変えてしまわなければ達成できないはずです。それはどのような戦略なのでしょうか。
日経記事に記載されていた中で、今回私が注目したのはトヨタがハードウェアとしての自動車販売から、車両データやソフトウェアを活用したサービス事業へのシフトを進めている点でした。特に気になったキーワードは、以下の通りです。
SDV(ソフトウエア・デファインド・ビークル)
無線通信による機能追加やアップグレードが可能な車両開発は、車両のライフサイクル全体での価値創出を可能にし、顧客満足度と収益性を両立させる
循環型経済の推進
部品交換や定期点検、車両リサイクルの強化を通じて、環境負荷を削減しつつ、持続可能な収益源を確保
です。やはりサステナビリティの視点は不可欠なのだなぁ…感慨深いです。
ここからは完全に想像ですが…
トヨタの資本効率向上戦略は、以下のような形で環境や社会にインパクトを与える可能性があるかもしれません。期待したいところです。
余剰資産の活用
手元資金や政策保有株を圧縮し、資本を効率的に再分配することで、再生可能エネルギーやカーボンニュートラル技術への投資を加速
グリーンファイナンスの導入
株主還元策に加え、環境プロジェクトに特化した資金調達を行うことで、ESG評価をさらに向上
このトヨタのROE向上に向けた取り組みは、競合するホンダと日産にも重要な教訓となるように思います。
EV市場の競争激化や効率化の必要性を背景としたホンダ・日産の連携は、統合後に以下のポイントを取り入れることが鍵となるのではないでしょうか。
資本効率の優先
統合によるシナジー効果を最大化するために、バランスシートの最適化と資本コスト削減を明確に目指す
サステナブルな事業モデル
EVやSDVを中心に据えた革新的なサービス事業を展開し、トヨタと同様の循環型経済を推進
統合後の文化融合
組織文化の違いを乗り越え、統一的なサステナビリティビジョンを掲げることで、グローバル市場での競争力を強化
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今回のトヨタのROE目標からは、単なる財務目標ということではなく、持続可能な成長を志向した戦略的な選択をするとの意思を感じました。
ホンダと日産の統合成功にも、資本効率とサステナビリティを軸にした明確な戦略の策定が求められることでしょう。自動車業界は厳しい事業環境にありますが…心から応援し、期待しております。
それではまた、次回のブログで。
執筆担当:川上 佳子
*1 本日(12月25日)の日経電子版だけでも、下記の記事がありました。
代表取締役 福島 隆史
公認会計士。2008年、SusTBを設立。企業の自主的かつ健全な情報開示をサポート。
川上 佳子
中小企業診断士。銀行、シンクタンク勤務を経て2002年より上場企業の情報開示を支援。