ぺんてるさんが、大人向けのクレヨン(商品名は「ART CRAYON(アートクレヨン)」)を発売する、というニュースを読みました。
日経電子版 2024年9月26日「ぺんてる、大人向けクレヨン発売 油絵のタッチ再現」
油絵のような表現が可能なクレヨン、という商品コンセプトに惹かれつつ、記事を読み進めていったところ、この開発を先導した(と思われる)方の肩書に「おや?」と思ったのです。
クレヨンは子供向けがほとんどだが、サステナビリティ推進部長の田島宏氏は新商品を通じて「大人にも絵を描くことの豊かさを感じてほしい」と話す。
(出典:日経電子版 2024年9月26日「ぺんてる、大人向けクレヨン発売 油絵のタッチ再現」)
え?え?サステナビリティ推進部長さんがなぜ、新商品のことを語っておられるの?
気になったので、この件、ちょっと調べてみました。
ぺんてる公式noteの記事によれば、
この「アートクレヨン」は、
という商品なのだそうです。
なるほど、アートクレヨン・プロジェクトがサステナビリティの取り組みのひとつだったから、サステナビリティ推進部長さんが商品開発をリードされていたのでしょうか。
読み進める中で、
アートクレヨン・プロジェクトに関して私が興味を惹かれたのは、
という点です。
この問いかけから
子どものための画材をつくってきたぺんてる。
しかし、そんな私たち自身が、大人になってからも、想像のままに描き、自分だけのものの見方・考え方、自分なりの視点をもって、同調圧力から解き放たれ、自分らしくいること、という自由を失っている。
私たちは、とても大切なものを失いかけている…。
との気づきを得、内省したのち、
自分らしく描くこと、自分らしくいられる自由、それが、今を生きる大人には必要なのではないでしょうか。
大人が自由に描く豊かさを取り戻すために、私たちの培ってきた技術を活かす。
との考えに至り、クラウドファンディングでの製品開発を実施。
そしてこのクラウドファンディングで
このアートクレヨンへの支援を募る、ぺんてる初のクラウドファンディングは、開始から48時間で目標達成。最終的に、2589名の方から1880万円にのぼるご支援をいただき、達成率626%という結果を残しました。
となったことが、このたびの一般発売につながった、ということのようです。
先ほど私は、
「アートクレヨン・プロジェクトがサステナビリティの取り組みのひとつだったから、サステナビリティ推進部長さんが商品開発をリードされていたのでしょうか」
と書きましたが、
さらに調べてみると、
今回のものづくりやそのプロセスは、同社の理念「表現するよろこびをはぐくむ」と合致していることがわかってきました。
ぺんてるの理念
「表現するよろこびをはぐくむ」は、私たちがお客様、地域社会、従業員、全てのステークホルダーと交わす約束の言葉です。
この約束を果たすために、私たちは日々活動をしています。
(出典:「ぺんてるのサステナビリティ」)
詳しくはぜひ、「ぺんてるのサステナビリティ」のページをお読みください。
仕事がら、法的開示に開示基準やフレームワークなどの動向に目を光らせ、神経をとがらせて(?)いることが多い私ですが、サステナビリティはそれだけではないということに改めて思い至りました。
そして、
それぞれの企業さまのルーツや歴史、文化、個性までもしっかりと伝えることも、サステナビリティ開示をお手伝いする私たちの役割なのだということを改めて胸に刻んだのでした…。
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本日もお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた、次回のブログで。
執筆担当:川上 佳子
代表取締役 福島 隆史
公認会計士。2008年、SusTBを設立。企業の自主的かつ健全な情報開示をサポート。
川上 佳子
中小企業診断士。銀行、シンクタンク勤務を経て2002年より上場企業の情報開示を支援。