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「サステナビリティ・ガバナンス」、2026年はどう書くべきか――CGコード改訂議論・原則4-5の線引きから

サステナビリティ・ガバナンス

統合報告書やサステナビリティレポート。
「サステナビリティ・ガバナンス」のページに向き合うと、毎年同じ問いに行き当たります。

サステナビリティ委員会の体制図、開催回数、報告ライン――それらを書き終えたあとに残る違和感。「結局、取締役会は何を見ていて、何を見ていないのか」が、文章からは見えてこないのです。

 

4月3日、原則4-5をめぐるやり取りに注目

この違和感に直結する議論が、4月3日のコーポレートガバナンス・コードの改訂に関する有識者会議(令和7年度第3回)で交わされました。

(議事録はこちら)
https://www.fsa.go.jp/singi/revision_corporategovernance/gijiroku/260403.html

小林メンバーの違和感と、井口メンバーの線引き

改訂案では、現行コードで第2章にあったサステナビリティ規定が、取締役会の役割・責務を定める第4章(原則4-5「サステナビリティを巡る取組み」)へと移されています。

関西経済連合会の小林メンバーは、ここに違和感を示しました。

サステナビリティは「監督するもの」よりも「いかに実行するか、執行するか」が大きい――。第2章の経営全般の理念に位置づけるほうが座りがよいのではないか、という問題提起です。

 

これに対して井口メンバーは、線引きを示しました
すべてのサステナビリティ事項に取締役会が関与する必要はない、とまず受け止めた上で、原則4-5の対象は「企業価値向上の観点で必要なところ」にかなり絞られている、と説明しています。

SSBJ基準でもガバナンスは開示項目となっており、取締役会がどう監督しているかは重要な開示項目である――その整合性が、4-5を残す理由として示されました。

 

書き分ける場所が見えてきた

この線引きを開示の文章にあてはめると、2026年版で書き分ける場所が見えてくるように思います。

「委員会の体制とサイクル」を書くだけでは、井口メンバーが指摘した「取締役会がどう監督しているか」には答えていません。一方で、すべての施策が取締役会で議論されているかのように書くと、今度は線引きの方が崩れてしまう。

書き手の選択肢として浮かぶのは、こんな書き分けです。

執行が日々回している領域――KPI管理、部門横断の推進、個別施策――はその領域として書く。取締役会が監督する領域――企業価値に影響する重要なサステナ課題、その方針・進捗・経営資源配分との整合――はその領域として書く。

両者の交差点では、何が報告され、どう議論され、経営判断にどう反映されたかまで、もう一段踏み込む。

一文で済ませてきた段落が、何行になるか

「当社はサステナビリティ委員会を設置し、年4回開催しています」――この一文で済ませてきた段落が、2026年版では何行になるのか。その差が、今年の書き手の腕の見せどころなのかもしれません。

 

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本日もお読みいただき、ありがとうございました。

それではまた、次回のブログで。

 

執筆担当:川上 佳子

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