SusTB communications サスティービー・コミュニケーションズ株式会社

未来に響くコミュニケーションレポートの企画・制作×コンサルティング

HINTサステナ情報のヒント

拝啓、「キラキラした人的資本経営」に疲れ果てているあなたへ

DEI / 人材戦略 / 人的資本開示 / 勉強用(初学者様向け)

統合報告書の他社事例を見て、「うちはこんなに華やかじゃない」「社員がこんなに目を輝かせて語り合っていない」と、ため息をついていませんか?

 

〇〇社や△△社のような「人的資本経営の先進企業」を見て、劣等感を抱く必要は全くありません。
むしろ、あなたが感じている「これ、うちの会社でやったら浮くな…」というその違和感(ブレーキ)こそが、あなたの会社を守っています。

 

なぜなら、本当の人的資本経営は「ステージの上」ではなく、給湯室や休憩コーナー、あるいは無言のデスクにあるからです。

 

1. 「熱狂」ではなく「平熱」を目指しましょう

先進企業の事例は、しばしば「熱狂」を伴います。

「パーパスに共鳴し、自ら手を挙げる社員」は美しいですが、組織全員が常にハイテンションである必要はありません。

あなたが守るべきは、スポットライトを浴びる一部のスター社員ではなく、「会社の文句を言いながらも、毎日淡々と現場を回してくれている、静かな多数派」です。

彼らに必要なのは、派手なスローガンや社長チームではなく、「今日、定時で帰れること」や「理不尽な叱責がないこと」です。 「社員を興奮させない(=疲れさせない)」、これも立派な人的資本経営です。

 

2. 「うさんくささ」への感度は「優しさ」です

あなたが「キラキラした施策」に胡散臭さを感じるのは、
あなたが「置いてけぼりになる誰か」の顔を想像できているからです。

 

「この施策を打ったら、あそこの部の課長は困るだろうな」
「あのベテラン社員は白けるだろうな」

——こんなふうに想像できることは、

変革のスピードを遅くする弱点ではなく、
組織を分断させないための最大の知性です。

どうかその「優しさ」を捨てることなく、
全員が腹落ちする「泥臭い一歩」を選んでください。

 

3. 「映えないKPI」こそが、本物です

メディアやセミナーは
映えるものをもてはやしがちですが、
本当に誇るべきKPIはもっと地味なものです。

たとえば、
「あの気難しい部長が、初めて育休部下の仕事をカバーした」
とか、
「金曜日の夕方、オフィスから人がいなくなった」
とか。

統合報告書には書きにくいけれど、職場の空気を確実に変えている
こんな事実こそが、あなたが積み上げた真の成果です。

 

追伸:

「キラキラ」の大半は演出。

でも、
サステナビリティ(持続可能性)とは、
文字通り「無理なく続けられること」です。

ドーピングのような急激な改革で組織を疲弊させるよりも、
あなたのその「違和感」を羅針盤にして、
「地味だけど、確実にみんなが少し楽になる」道を歩んでください。

 

一番かっこいいのは、
スポットライトの下で語る人ではなく、
舞台裏で働く人たちの靴擦れに気づけるあなたのような人です。

 

---

本日もお読みいただき、ありがとうございました。

それではまた、次回のブログで。

 

執筆担当:川上 佳子

記事一覧へ